70 代の終活 ── 体力があるうちに済ませる 5 つのこと
70 代に入ったあなたへ。
「あと何年動けるだろう」── そう思った瞬間が、終活の本当の始まりです。
50 代・60 代の終活が「準備」なら、70 代の終活は「実行」。
体力・判断力がまだしっかりしている今こそ、動ける最後のチャンスかもしれません。
この記事では、70 代から始めるべき最重要 5 項目を、現実的にお伝えします。
なぜ 70 代の終活が「実行」期なのか
70 代の現実
- 平均健康寿命: 男性 73 歳、女性 75 歳(厚労省)
- 70 代後半から認知症リスクが急増
- 介護が必要になる平均年齢: 75 歳前後
- 75 歳で後期高齢者入り、医療制度が変わる
つまり、70 代前半の 5 年が、自分で動ける最後のゴールデンタイム。
「まだ大丈夫」と思っているうちに ──
- 体力が落ち、片付けが物理的にできなくなる
- 判断力が落ち、銀行手続きが難しくなる
- 認知症で、自分の意思を残せなくなる
70 代こそ、「終活を実行する」緊急度が最高の年代です。
70 代でやるべき 5 つのこと
1. 公正証書遺言を作る(最重要)
50-60 代から先延ばししていた方も、70 代こそ最後のチャンス。
- 遺言書作成は判断能力が必要
- 認知症と判定されると、遺言書の有効性が争われる
- 公証役場で公正証書遺言(5-10 万円、証人 2 名)
「お金の話は嫌だ」と避けない。
むしろお金で家族が揉めないための遺言書です。
ポイント:
- 全財産の3 分の 1 以上は配偶者へ(法定相続分の保障)
- 子供への分配を明確に
- 預貯金・不動産・株式・暗号資産を網羅
- 書いた後、家族に保管場所を伝える
2. 医療・介護の希望を文書化
70 代で最も判断を求められることの一つ。
書面化したい項目:
- 延命治療(人工呼吸器、心肺蘇生)を望むか
- 胃ろうを作るか
- 看取りの場所(病院 / ホスピス / 自宅)
- 臓器提供の意思
- 認知症になった時の介護方針(自宅 / 施設)
これを 「リビング・ウィル」として書いて、かかりつけ医・配偶者・子に共有。
「自分の意思で決めておく」── これが、家族への最大の親孝行です。
3. 家の片付け(年に数ジャンル)
体力があるうちに、実家を軽くしておく。
70 代の片付けは ──
| 月 | 取り組むエリア |
|---|---|
| 1-2 月 | 衣類(自分の分) |
| 3-4 月 | 配偶者の遺品(既に他界の場合) |
| 5-6 月 | 物置・押し入れ |
| 7-8 月 | 古い書類・写真 |
| 9-10 月 | 家電・家具で使わないもの |
| 11-12 月 | 食器・台所用品 |
1 年で家の半分が軽くなる。
無理せず、1 日 30 分 〜 1 週間に 2-3 回のペース。
重い物は家族 / 業者に頼む(遺品整理業者の生前依頼サービスもあり)。
4. 葬儀・お墓・供養の希望を伝える
70 代では、希望を口に出して伝えるのが大事。
書いた後、家族と一緒に読み合わせる:
- 葬儀の規模・形式
- 戒名(要 / 不要、寺院の希望)
- お墓の希望(既存お墓 / 新規 / 永代供養 / 散骨 / 手元供養)
- 遺骨の最終処理
特に 「お墓を新規に建てない」と決めた方は ──
- 永代供養 + 手元供養の組み合わせ
- 散骨(海洋・樹木)
これらは家族にとって判断材料。
てのひらおはか のような選択肢を、自分が好きだと伝えておくのも、家族への配慮。
5. 「ありがとう」を伝える
70 代は、「ありがとう」を伝える最後のチャンスかもしれません。
配偶者に:
- 結婚してからの感謝
- 苦楽を共にしたお礼
- 「先に逝かせてごめんね」or「先に逝ったら待っているよ」
子供たちに:
- ここまで育てて見守ってくれた感謝
- 「お前たちは私の人生の宝物だった」
- 孫のことも
友人に:
- 長年の付き合いへのお礼
- 一緒に楽しんだ思い出
自分自身に:
- 「ここまでよく頑張った、ありがとう」
口に出すのが照れ臭いなら、手紙で。
エンディングノートに書くだけでも十分。
「遺された言葉」は、家族にとって何よりの宝物になります。
70 代の終活で避けたい 3 つ
NG 1: 「まだ早い」と思う
動けるうちに動くが鉄則。明日のことは誰にも分からない。
NG 2: 子供に任せる
「好きにしていい」と丸投げすると、子供が一番困る。
自分の希望を明確に伝える。
NG 3: 配偶者に隠す
夫が一人で全部決めて、妻が後で「聞いてない」と困る。
夫婦で同時に進める。
70 代の介護リスクへの備え
70 代後半から増える介護リスク:
必要な準備
- 任意後見契約(認知症発症時の備え)
- 介護保険の知識(要介護認定の流れ)
- 看取りの場所の決定(自宅 / 施設)
- 介護費用の確保(月 10-25 万円 × 介護期間)
→ 詳細: [70 代の介護準備 完全ガイド](別記事)
おひとりさま(配偶者死別後)の 70 代終活
70 代になると、配偶者を先に亡くしている方も多い。
その場合、追加で必要な準備:
- 死後事務委任契約(葬儀・賃貸解約等を代行する人を確保)
- 任意後見契約(判断力低下時の備え)
- 遺言書(甥姪・友人・寄付先への遺贈指定)
- 信頼できる相談先(弁護士・司法書士・NPO)
→ 詳細: おひとりさま終活 完全ガイド
70 代終活の心構え
焦らない
1 ヶ月で全部やろうとしない。1 年で骨子完成で十分。
専門家を頼る
複雑な話(相続、不動産、認知症対策)は、FP・司法書士・弁護士に任せる。
初回無料相談を活用。
家族と一緒に
配偶者・子供と一緒に進める。
「家族会議」として、終活を親子の対話の機会にする。
まとめ
70 代の終活は、「準備」から「実行」へ。
| # | やること | 今すぐの最初の 1 歩 |
|---|---|---|
| 1 | 公正証書遺言 | 公証役場の電話番号を調べる |
| 2 | 医療・介護希望文書化 | リビング・ウィルの 1 ページ目を書く |
| 3 | 家の片付け | 1 つの引き出しから始める |
| 4 | 葬儀・お墓希望伝達 | 配偶者と話す時間を作る |
| 5 | 「ありがとう」伝達 | 配偶者に言葉で伝える |
体力があるうちに、判断力があるうちに、動けるうちに。
70 代の 5 年間は、人生の集大成を作る時間です。
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