遺族年金・相続・名義変更 ── やることまとめ完全ガイド

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遺族年金・相続・名義変更 ── やることまとめ完全ガイド

親や配偶者を亡くした後、遺族には膨大な手続きが待っています。

「遺族年金は申請したら自動で来るの?」

「不動産の名義変更って、どこでするの?」

「いつまでにやればいいの?」

期限を過ぎるとペナルティや不利益を受けるものもあるため、順番と期限を知っておくことが何より大事。

この記事では、遺族の手続き 50 項目を、期限別に整理してお伝えします。


期限別チェックリスト

7 日以内

# 手続き 場所
1 死亡届の提出 役所(本籍地 / 住民地)
2 火葬許可証の取得 役所(死亡届と同時)

死亡診断書 + 死亡届を7 日以内に役所へ。

火葬許可証は火葬時に必要。

14 日以内

# 手続き 場所
3 国民健康保険の喪失届 役所
4 後期高齢者医療保険の喪失届 役所(75 歳以上)
5 国民年金の死亡届 役所
6 介護保険の資格喪失届 役所
7 世帯主変更届(必要時) 役所

1 ヶ月以内

# 手続き 場所
8 公共料金の名義変更 / 解約(電気・ガス・水道) 各事業者
9 携帯電話の解約 / 名義変更 各キャリア
10 インターネット・固定電話 各事業者
11 NHK の解約 / 名義変更 NHK
12 新聞・宅配の解約 各社
13 クレジットカードの解約 各カード会社
14 サブスクの解約(Netflix、Amazon Prime 等) 各サービス
15 金融機関への通知 各銀行・証券会社

3 ヶ月以内(最重要!)

# 手続き 場所
16 相続放棄 / 限定承認の申述 家庭裁判所

⚠️ 借金が多い場合、3 ヶ月以内に「相続放棄」しないと、自動的に相続することに。

故人の借金を背負うリスクを避けるため、財産調査を急ぐ。

4 ヶ月以内

# 手続き 場所
17 故人の所得税の準確定申告 税務署

故人が亡くなった年の収入について、遺族が代理で確定申告。

10 ヶ月以内

# 手続き 場所
18 相続税の申告・納付 税務署

⚠️ 期限超過はペナルティ(延滞税、加算税)。

1-2 年以内

# 手続き 場所
19 遺族年金の申請 年金事務所
20 生命保険の保険金請求 各保険会社
21 預貯金の相続手続き 各銀行
22 株式・投資信託の相続 各証券会社
23 不動産の相続登記(2024 年 4 月から義務化) 法務局
24 自動車の名義変更 運輸支局
25 農地・山林の相続 各自治体

期限なし(早めに)

# 手続き
26 デジタル遺品の整理(SNS、クラウド、暗号資産)
27 遺品整理
28 形見分け
29 墓じまい / 永代供養への移行(任意)
30 位牌・仏壇の整理 / 移動

主要な手続きの詳細

A. 遺族年金

遺族基礎年金 + 遺族厚生年金 の 2 種類。

受給条件

  • 故人が国民年金 / 厚生年金に加入していた
  • 残された配偶者・子に生計維持関係があった

金額(2026 年)

  • 遺族基礎年金: 年額 約 81 万円(子供がいる配偶者)
  • 遺族厚生年金: 故人の標準報酬月額 × 加入月数で計算
  • 合計で月 10-20 万円程度(配偶者の場合)

申請窓口

  • 年金事務所またはねんきんダイヤル
  • 必要書類: 戸籍謄本、住民票、死亡診断書、年金手帳、預金通帳

⚠️ 5 年以上申請を放置すると、過去分が時効消滅することも。


B. 相続税

基礎控除

3,000 万円 + 600 万円 × 法定相続人数

例: 配偶者 + 子 2 人 = 法定相続人 3 人

基礎控除 = 3,000 + 600 × 3 = 4,800 万円

これを超える遺産が、相続税の対象。

税率(2026 年)

取得金額 税率
1,000 万円以下 10%
3,000 万円以下 15%
5,000 万円以下 20%
1 億円以下 30%
2 億円以下 40%
3 億円以下 45%
6 億円以下 50%
6 億円超 55%

申告期限

死亡を知った日の翌日から 10 ヶ月以内

⚠️ 期限超過の罰則:

  • 無申告加算税: 15-20%
  • 延滞税: 年 2.4-8.7%
  • 重加算税(隠蔽等): 35-40%

C. 不動産の相続登記(2024 年 4 月から義務化)

改正不動産登記法により、相続登記が義務化されました。

義務化のポイント

  • 相続を知った日から 3 年以内に登記
  • 違反すると10 万円以下の過料
  • 過去の未登記案件も、2027 年 4 月までに対応

登記の流れ

  1. 戸籍謄本(出生から死亡まで全部)を取り寄せ
  2. 相続人を確定
  3. 遺産分割協議書を作成(相続人全員の合意)
  4. 法務局で相続登記申請
  5. 登録免許税を納付(固定資産評価額 × 0.4%)

費用:

  • 自分でやる場合: 登録免許税のみ(数千円〜数万円)
  • 司法書士依頼: 5-15 万円

D. 預貯金の相続

故人の口座は死亡通知が銀行に届くと凍結される。

凍結後の流れ

  1. 銀行に死亡通知 + 残高証明依頼
  2. 必要書類を揃える:
  • 故人の戸籍謄本(出生から死亡)
  • 相続人全員の戸籍・印鑑証明
  • 遺産分割協議書(or 遺言書)
  1. 各銀行で相続手続き → 預金解約・名義変更

⚠️ 書類を揃えるのに 1-3 ヶ月、手続き完了まで 2-6 ヶ月かかることも。

仮払い制度(2019 年〜)

緊急の支払いのため、150 万円まで仮払い可能(葬儀費用等)。

銀行で「仮払い制度」を依頼。


E. 不動産の評価

相続税の計算に必要な不動産評価:

  • 土地: 路線価(国税庁)or 倍率評価
  • 建物: 固定資産税評価額

これは自治体の固定資産税通知で確認できます。

複雑な場合は税理士・不動産鑑定士に依頼。


手続きを助けるサービス

行政書士・司法書士・税理士

  • 行政書士: 遺産分割協議書、相続関連書類
  • 司法書士: 不動産登記、相続放棄
  • 税理士: 相続税申告、準確定申告

費用: 各 5-30 万円程度(案件規模による)。

銀行・信託銀行の遺産整理サービス

  • 三菱UFJ信託銀行、みずほ信託等
  • 遺産整理業務を一括代行
  • 費用: 遺産額の 0.5-3% + 最低料金 50-100 万円

複雑なケースはプロに任せる方が、時間・精神的に楽。


手続きのコツ

1. 「やること一覧表」を作る

スマホ or 紙でチェックリストを作り、進捗を確認。

2. 書類は全部コピー

役所・銀行で何度も使うので、戸籍謄本は 5-10 部取っておく。

3. 休む時間を作る

1 週間に 1 日は、何もしない日を確保。

4. 専門家に相談する

特に相続税・不動産は、専門家依頼でペナルティ回避が確実。


まとめ

遺族の手続きは、1 年がかりの長期戦。

期限 主要手続き
7 日 死亡届、火葬許可証
14 日 健康保険、年金
1 ヶ月 公共料金、サブスク
3 ヶ月 相続放棄判断(最重要)
4 ヶ月 故人の所得税
10 ヶ月 相続税申告(最重要)
1-2 年 遺族年金、不動産登記、預貯金相続
期限なし デジタル遺品、遺品整理、お墓

「全部完璧にやる」と思わず、1 つずつ順番に。

そして、自分の心と体を、何より大切に。


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