愛犬や愛猫を見送って、初めて迎えるお盆。
何かしてあげたい。でも、何をすればいいのかわからない。
ペットを見送って初めて迎えるお盆を、「初盆」と呼ぶことがあります。考え方や過ごし方は、寺院やペット霊園、ご家庭によってさまざまです。法要など宗教的な形を望む場合は、その案内を確かめます。
この記事では、自宅で静かに思い出したい日にできることを紹介します。大がかりな準備をしない過ごし方もあります。
写真を一枚見る。名前を呼ぶ。いつもの散歩道や、よく眠っていた窓辺を思い出す。今日は何もしない。
その日の自分に近いものから、選んでみてください。
まずは、写真を一枚だけ
たくさんの写真を見返すのがつらい時は、一枚だけ選びます。
カメラを見ている写真でなくても、眠っている姿、散歩の途中、いつもの箱に入っている姿など、その子らしさを感じる一枚でかまいません。スマートフォンの画面で見るだけでも、写真立てに入れて棚へ置いてもよいでしょう。
選んだ理由を家族へ話すと、「私はこの表情が好きだった」「この日は暑かったね」と、別の思い出につながることもあります。

犬なら散歩道、猫ならいつもの窓辺
犬と暮らしていたなら、朝になると玄関へ走ってきたこと。曲がり角でいつも立ち止まったこと。雨の日は散歩へ行きたがらなかったこと。
猫と暮らしていたなら、窓辺で日なたを探していたこと。決まった箱に入りたがったこと。夜になると、いつもの場所で丸くなっていたこと。
特別な物を並べなくても、いつもの場所から、その子との一場面を思い出せることがあります。歩けそうなら散歩道を少し歩く。難しければ、窓の外を見る方法もあります。
お供えは、無理に増やさない
好きだったおやつや水、花を一輪。何か置きたい時は、少しだけ用意できます。
食べ物は長く置いたままにせず、今一緒に暮らしている動物や、小さなお子さまの手が届かない場所を選びます。実際には供えず、好きだったものを思い浮かべるだけでもかまいません。
お供えを用意する日も、思い出すだけの日も、何もしない日もあります。その日の気持ちに合う過ごし方を選べます。
名前を呼んで、一言だけ話す
長い言葉を考えなくても、「今年も夏が来たよ」「今日はこんな日だったよ」と、一言だけ話しかけられます。
声に出すのが難しい時は、心の中で名前を呼ぶ、短いメモを書く、写真へ目を向ける方法もあります。言葉が出ない日は、静かに過ごすこともできます。
家族とは、同じ過ごし方にそろえない
同じ家で暮らしていても、思い出に触れたい時期や方法はそれぞれです。
写真を見たい人は見る。話したい人の話を聞く。家族全員で同じことを行わなくても、その子を大切に思う気持ちがなくなるわけではありません。
「今夜、写真を見ようと思うけれど、一緒に見る?」と短く誘う方法もあります。気が進まない様子なら、無理に勧めず、それぞれに過ごします。
子どもへ見えない世界をどう伝えるかは、家庭の考え方によって異なります。迷う時は、覚えていることから話す方法もあります。
「どんな遊びが好きだった?」
「一緒にいて楽しかったことは?」
絵を描く、写真を選ぶ、花を一輪置くなど、言葉以外の方法も選べます。話したくない様子なら、その日は普段どおりに過ごしてかまいません。
何もしない日があってもいい
お盆の日付を意識することが負担になる時は、特別なことをしない選択もあります。
思い出の品を出さない。写真を見ない。いつもの一日を過ごす。後日ふと名前を呼びたくなった時に、思い出すこともできます。
夕方になって、いつもの散歩の時間や、窓辺に差す光を思い出したら、その時に名前を呼んでもいい。何も思い出したくなければ、普段どおりに一日を終えてもいい。
何かしたい日は、一つだけ。何もしたくない日は、普段どおりに。
玄関へ走ってきた姿や、窓辺で丸くなっていた姿を思い出せる日が来たら、その時に名前を呼ぶ。あの子を想う時間の持ち方は、家族ごとに違います。


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